MVNO(格安SIM)基礎知識

MVNO(格安SIM)とは?

MVNO(格安SIM)というのは、大手3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)から通信インフラを借りて運営している携帯電話通信事業者の事です。

従来の通信事業者はMVNOに対して、MNOと呼ばれますが、MNO(いわゆるキャリア)は自前の通信施設や設備を持ち、法に則って総務省から電波利用免許の交付を受けて事業を行っています。

それに対し、MVNO(格安SIM)事業者は自前で設備を持たず、MNO(キャリア)にお金を払って回線を借りて事業を運営しています。

MVNO(格安SIM)事業者は膨大な設備投資費を使わずに済むため、キャリアよりも安い料金プランで事業展開が出来る理由はこのためです。

 

SIM(SIMカード)とは?

SIMカードは、携帯電話やスマートフォンの内部に取り付けられている小型のカードで、この中に契約者の情報(電話番号)が入っています。

仮に携帯やスマホをショップで契約して買ったとして、その契約と紐づけされているのは端末(携帯電話本体)の方ではなく、このSIMカードの方なんですね、実は。

スマホが普及する以前は、携帯は大手キャリアで端末ごと買うのが普通でしたから、端末の方と契約が紐づけられているように思われがちでしたが、実はSIMカードの方だった訳です。

 

SIMロック/SIMロック解除とは?

日本国内の携帯電話会社から販売されているスマートフォンなどの端末には、他社のSIMカードを入れても使えないように制限がかけられています。これをSIMロックと言います。

SIMロック解除とは、この制限を解除することを指し、これによりユーザーは端末を買い替える事なく、MVNOなど他社のSIMカードを端末にセットして使用する事が出来るようになりました。

中古スマホを購入する場合に、SIMロック解除していないと使えない端末がある問題について

ドコモの端末はドコモ回線を使う格安SIMをそのまま使う事ができます(SIMロック解除の必要なし)。

しかし、auとソフトバンクの端末の場合、2017年7月31日までに発売された機種はSIMロック解除しないと格安SIMでは基本的に使えません。

au、ソフトバンク端末は2017年8月1日以降に発売された機種ならば、au端末ならau回線の格安SIMが使用可能、ソフトバンク端末ならソフトバンク回線の格安SIMが使用できます。

色々とややこしいので、基本的に中古スマホ(白ロム)を運用する場合はドコモ回線系の格安SIMにするか、あるいはモバイルWi-Fiを使うのがベターだと思われます。

 

MVNEとは?

MVNEは、MVNO事業者を裏で支え、支援する役割を持っています。具体的には、回線の提供・貸し出し、システム開発、運用保守など様々な業務を行なっています。

主なMVNE事業社は、IIJ、日本通信、NTTコミュニケーションズなどがあります。

■ MVNE事業者まとめ(ドコモ回線)

MVNE MVNO
NTTコミュニケーションズ OCN モバイル ONE,NfMo,LINEモバイル
IIJ IIJmio(タイプD),イオンモバイル,DMMモバイル
フリービット TONE,DTI SIM
楽天コミュニケーションズ 楽天モバイル
So-net Nuro モバイル
プラスワンマーケティング FREETEL
ビッグローブ ビッグローブ SIM
ケイ・オプティコム mineo(Dプラン)
フリービット、IIJ、日本通信 U-mobile

■ MVNE事業者まとめ(au回線)

MVNE MVNO
IIJ IIJmio(タイプA)
ケイ・オプティコム mineo(Aプラン)
UQコミュニケーションズ UQモバイル

キャリアアグリゲーションとは?

「キャリアアグリゲーション」とは、複数のLTE回線を同時に利用し、通信速度を大幅に向上させる技術のことです。

各キャリアごとに速度やエリア、対応周波数の違い等があり、基本的にキャリアアグリゲーション(CA)対応端末でないと高速通信は出来ません。

CAには下りの通信速度の向上、通信の安定性などのメリットがありますが、一方で上りの速度は速くならない、端末のバッテリーの消耗が早まるといったデメリットもあります。

通信の最適化とは?

「通信の最適化」とは、キャリア側が意図的にデータ量の圧縮・削減を行い、利用するユーザーに劣化した画像や動画データ等を伝送する行為の事です。

事業者の都合でデータ改竄が行われていた事で、ネットでは大騒ぎになり、現在、ドコモ、auではユーザーが任意に最適化のON/OFFの設定が可能。ソフトバンクは通信の最適化を一旦停止したとの事です。

MVNO(格安SIM)においては、最近だとmineoがアナウンスなしに通信の最適化をしていた事で公式に謝罪コメントを出す事態になりました。他社でも一部、通信の最適化を行っているところもあるようですが、IIJmioは通信の最適化をしておらず、今後もする予定はない、というコメントを出しています。

個人の方のご厚意で、通信の最適化がされているかどうか、確認できるwebページが開設されました。

「「通信の最適化」確認」

DSDS、DSDAとは?

DSDSとは、デュアルSIMデュアルスタンバイの略称。SIMスロットが2枚分あり、それぞれのSIMで同時に待ち受けが可能ですが、片方のSIMで通話中の時は、もう片方のSIMで通信する事は出来ません。

DSDSのその欠点が解消されたのがDSDA(デュアルSIMデュアルアクティブ)で、こちらは片方のSIMで通話中でも、もう片方のSIMで通信する事が出来ます。

ただ、海外では音声通話は2Gだったりするので、2G+4GというSIMの組み合わせになったりするんですが、日本の場合、音声通話は3Gなので、3G+4GのSIMの組み合わせで使える端末を使用しないと、DSDS/DSDAは機能しないので注意が必要です。

DSDVとは?

DSDS、DSDAでは片方のSIMは3Gでの通信になってしまうというのが問題でした。

DSDVはその問題を解決した仕様で、SIM1、SIM2の両方で4Gで通信・通話が可能。VoLTEにも対応しています。

技適とは?

技適は、日本の電波法に於ける「技術基準適合証明」および電気通信事業法に於ける「技術基準適合認定」の2つの総称で、この技適をクリアしている通信機器(スマホや携帯含む)には技適マークが付けられています。

技適マークは本体以外の、スマホ等の液晶画面での表示でもOKとされているので、iPhoneなど一部の機種では設定画面から技適マークを見ることが出来るようになっています。

海外仕様のSIMフリースマホなどを個人輸入で購入したりするのが流行っている昨今ですが、こうしたSIMフリー機の多数が技適マークなしで、これらの機種を日本国内で使用することは法律違反となります。

が、現状では特に取り締まり等が行われたりはしていない様子で、基本的には「技適なし端末の使用は自己責任で」という流れになっているようです。

そこら辺の事情については以下の記事が参考になるでしょう。

『「技適」なしスマホを使うと罰せられる?  覚えておきたい技適の話』

 

スマホの防塵・防水性能の表記について

スマホやスマートウォッチのスペック表に、防塵・防水性能の値として「IP65」とか「IP68」などと表記されているのを見たことがあるでしょうか。

このIP○○というのは、「国際電気標準会議(IEC)」が規定した防水・防塵性能の等級を表わすもので、最初の桁が防塵性能、2つ目の桁が防水性能を表しています。

【防塵性能について】

等級 種類
0 無保護:特に保護はされていない状態
1 50mmより大きい固形物に対する保護:直径50mmを超える固形物や人体の手足などが内部に侵入しない
2 12.5mmより大きい固形物に対する保護:直径12.5mmを超える固形物や人体の指先、または80mm以下の体の一部などが内部に侵入しない
3 2.5mmより大きい固形物に対する保護:直径または厚さが2.5mmを超える固形物が内部に侵入しない
4 1.0mmより大きい固形物に対する保護:直径または厚さが1.0mmを超える固形物が内部に侵入しない
5 防塵形:粉塵が内部に侵入することを防止する。少量の粉塵が侵入しても、動作に支障をきたさない
6 耐塵形:粉塵が内部に侵入しない

【防水性能について】

等級 種類
0 無保護:特に保護はされていない状態
1 滴下する水に対する保護:鉛直(重力の働く方向)に落下する水滴を受けても、有害な影響がない
2 15°傾斜したときに落下する水に対する保護:対象物が正常な取り付け位置から15°以内の向きで傾いているとき、鉛直に落下する水滴を受けても有害な影響がない
3 噴霧水に対する保護:鉛直から60°以内の範囲で水滴が噴霧状に落下しても有害な影響がない
4 飛沫に対する保護:すべての方向からの水の飛沫を受けても有害な影響がない
5 噴流水に対する保護:すべての方向からいきおいのある水流を直接当てても有害な影響がない
6 波浪に対する保護:波浪、またはすべての方向から強いいきおいの水流を受けても有害な影響がない
7 水中への浸漬に対する保護:一定の水圧で一定時間(30分間)水中に浸かっても有害な影響がない
8 水没に対する保護:連続的に水中に置いても有害な影響がない。水没の条件については製造者が規定する。原則的に密閉構造であること

 
つまり、IP65の場合は、防塵性能は6の「耐塵形」、防水性能は5の「噴流水に対する保護」レベルの防水性である、ということです。

最高レベルの防塵・防水性能を備えている場合は、IP68と表記されているはずです。

自分のスマホの防水性が気になった方は、一度端末情報を調べてみて、IP○○と書かれているところがどうなっているか確認すると良いでしょう。